2005年09月06日

ニューオリンズ Botched plan

 宣戦布告という小説。その3分の1は、政治家と官僚と法律の奇妙な関係が描かれていて、読者をイライラ、やきもきさせてくます。
 「事件は現場で起きてるんだ!」じゃないけど、現場の悲惨を助けるという目標から乖離して、現行のシステム(法律)を都合のいいように解釈をはじめたり、その責任のお鉢をまわしたり、どんどん目標から離れていく姿が描かれています。
 ニューオリンズでも初動が遅れた理由の一つは、やはり議員さんや官僚さんの間の意見の対立であったようです。

 クリントン元大統領はインタビューに答えて、「常に最善のシステムや組織を考えている。それが政治だ。でも今はもっと現実に集中したらどうだ」のようなことを言って諭してました。彼は、独自に基金を設立してすでに大手企業のスポンサーがついたそうです。

 被災地の中心になったジェファーソン郡のプレジデント(郡長?)の涙ながらのインタビューは繰り返して放送されています。「月曜日から援助を頼みに頼み続けてきた。必ず救出するという口約束がそのたびに交わされた。でも、毎日その繰り返し。毎日毎日、救出のための会議、会議で結局だれも救出にきていない。毎日救出を待ちわびていた母は、5日後の金曜日に結局溺れ死んだ。会議はなんて言い訳はもういい!黙って救助を送ってくれ!」というような話です。

 人間なら普通そうするだろうって事と、法律でやらないきゃいけない事という2つが社会のルールなわけですが、たまぁにこの2つは相反することがあります。前者を立てると後者が立たないとか、またその逆。
 で、思うのですが、前者をまっとうするために法律を犯してでも行動することが大抵の場合は、望まれる姿なのでしょうが、そういうことはほとんどない。少なくともあまりニュースになって表に出ない。むしろ私利私欲のためになら法律を犯したり、法律ぎりぎりのことをする権力を持つ方の話ばかり。そういう方々ばかりでは無かろうかと暗澹たる思いになります。
 今回の件もそれに重なるイメージがあって、なんともやるせない感じです。

 まぁともかくも、資金が下りたので物理的には回復への道へ動き出しました。街の回復だけでなく全てを失った方の生活基盤が早くいきわたることも期待するばかりです。それから亡くなられた方々のご冥福と、残された方々の心が少しでも安らぐことを。

 http://www.hurricanehousing.org/
 これは、被災者に対して余った部屋を貸与するオファーを集めたサイトです。ヒューストンでは、集まった被災者は23万人にのぼり、だんだんコントロールがつかなくなってきているようです。彼らのほとんどは早晩、全国各地に散らばるを得ないのではないでしょうか。



puppyB
posted by ニャー皇太子 at 12:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 人間-日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ハリケーンハウジング…
各部屋はすごいことになっているんでしょうね。
やっぱり、現場を見ない人のマネジメントって、バーチャルな感覚に近いものはあるんでしょうね。

連絡体制と責任体制を明確にしておけば「意見対立」なんてことも少なくなるのに。
(まあ責任取るのはみんなヤでしょうけど)
Posted by naipi at 2005年09月06日 17:37
ニューオリンズがぁ・・・と思っていたら九州も大変な目に逢ってましたね。

いやはや。。。
Posted by リバビー at 2005年09月07日 08:50
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