2005年07月06日

中国産ベンツ

日経の記事によると、

中国産ベンツはラインオフが一度延期されたが、今年末にお目見えする見通しになった。・・・・


 先進国で車関連の産業がどれだけの人口を賄っていることやら。またそれに関連する技術。開発に関係する人材・・・。こういうものが、これから正々堂々と中国に移転されていくようになるのかぁと。

 トム・クランシーの、大戦勃発だとかいう小説には、キレイに日中の関係を描写しているくだりがあります。「双方、長い歴史のなかで憎しみだけを育ててきた。現在関係を保っているのは、中国が日本を必要としているからでしかない」と。何年前の小説なのか調べてないけど、今、日中を議論する人の中には同様のことを主張されるかたもいらっしゃるので、人の考えることはそうそう変わらんもんだなぁと。一方、外からみると、現実はじつに簡単な構造で片付けられるのだなぁと。で、わたしもこの見方がいちばんしっくりくる。
 話はずれるけれども、靖国神社にまつわれる戦犯が云々なんてのは、日本たたきの材料でしかないわけで、「国際的な約束に反する」なんて日本人がいちばん弱い批判を出してくる中国の発言にその意図はありありと見られる。

 さて、日本が中国に期待すべきなのは、彼らの消費量。つまり、中国は消費地、という考え方であったと思うんですね。20年前には、EUのことをを盛んに「次世代の巨大マーケットだ!」と言っていた経済学者先生の論拠は、こぞって人口でした。それが今でも当てはまるのなら、中国のメリットは彼らに消費してもらうことであって、生産せることではない。
 
 そう考えると、バカ正直に生産費が安いからと中国に全てを移転するような考えは、どうなんだろうと大きく危惧を抱く次第。だいたい、そんなもの為替で一発で吹き飛びますし。

 とはいえ、システム的に彼らに強制的に消費に向かわせる仕組みは何かというと、、、その答えは見えてないのですが。一ついえることは、知的財産というものに国際的な協調性をみせようとしない中国はしたたか。知的財産には、彼らを強制的に消費に向かわせるポテンシャルがあったはずだからです。
 でも、知的財産大国アメリカでは、逆に知的財産を印籠にして金を吸い上げるシステムは古臭いモデルだという動きがはっきりとあります。

 知的財産を根拠にロイヤルティで金を儲けるのはペテン臭いというか、(所詮というかやっぱりというか)農業大国のアメリカ全般には受け入れられないんでしょうね。もっと、額に汗して築く富というところに美徳を感じているようです。そうでないのは、東西の海岸に集中したがる方たちだけの美徳であってかつ、アメリカの情報はその地域からの発信しかないので、米国外からそういう情報だけを見ていると、アメリカにそんな泥臭い美徳があるなんてことは感じられないのでしょう。しかし、そういう海岸派彼らも度重なる背任行為の発覚で倫理感の欠如を真綿で締め上げるように責められています。
 ともかく、これらのことが相乗的に経営者や起業家や資本家の心理に働いて、あたらしいビジネスモデルを構築しようという動きがあります。
 それがどういうものになるのか、まだ分かりませんが。生まれてもすぐに死んじゃうものかもしれませんが。それが、中国に対してなにか処方箋となるものなのかも分かりませんが。何かが躍動し始めている感じがします。
 
 すっかりずれましたが、まぁ、そういうことで、闇雲に中国生産!という動きには危惧を覚えるという話でした。


posted by ニャー皇太子 at 14:17| Comment(4) | TrackBack(0) | 人間-経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
世界にはばたくT自動車!
私ここのお膝元の隣町に住んでおります。
仕事は自動車工業とまーたく関連してないのですが、
周りにご近所、同級生、クライアント等々、
中枢に関わっている人々が沢山おりまして…。
すでに噂が聞こえてきてますよ。(ここから小さい声)
突然Tがかの国から引き上げる可能性…。ああ恐ろしや。
(声もとい)
いずれにせよ「元」引き下げ時には、どーするんでしょうねえ。
日本のマスコミはそのあたりマークしてるのかな?

> 双方、長い歴史のなかで憎しみだけを育ててきた。

↑このくだりが出てくる彼の著作は読んでいませんが、この一言だけ捉えると私は「?」です。
詳細を言及しようか否か迷った挙げ句、ここは日本人的に奥ゆかしく。
Posted by 伊藤マレー at 2005年07月07日 02:09
北米では、値上げしてましたね、天下のT。すごいですね。

>このくだりが出てくる彼の著作は読んでいませんが、この一言だけ捉えると私は「?」です。
>詳細を言及しようか否か迷った挙げ句、ここは日本人的に奥ゆかしく。
↑この点、わたしはぜんぜん知識が欠如してるので、こんど、ぜひ、伝授してください。
Posted by リバビー at 2005年07月07日 11:39
特許は獲得して儲けることが実際に出来た例は少ないので、防衛または企業戦略達成のための一要素という考え方は今の日本にもあります。
だってこれで儲けようと思ったら、膨大な手続き費用がかかるのですもの。

ところで中国のものはとても壊れやすいです。
錦江飯店のタワーなんて、出来た当時からピサの斜塔状態です。(ドイツ人設計士は自殺したけど、原因は施工の雑さにあった。)

が、壊れれば、それがまたスクラップアンドビルドの対象になるので、いつでも仕事はある。出稼ぎに行くところもある。

作っては壊し…というのは、今風のリサイクルのトレンドとは逆いってますけどね。

中国産ベンツも、パーツ生産のタームを短くすれば諦めて買い替える輩も多いと思いますから、それを見越した耐用年数で作ればよいのでは…
…とことん直して乗り続けるようなエンスージアストは、まだ中国ではお目にかかったことないので、これはこれで中華風かなと。





Posted by naipi at 2005年07月08日 10:31
壊れやすいベンツ、、、かぁ。ただでさえ、プラスティッキーになって安っぽくなってるのにぃ。

でも、それが新しい御ベンツになるのかも、しれんですね。
Posted by リバビー at 2005年07月12日 11:35
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